
【猫背】。
書店に行くと、姿勢を改善する本がたくさん並んでいますよね。また、ちまたには、数多くの猫背矯正ベルトや解消グッズが売られていて、男女を問わず人気を集めています。
こうして考えると、「猫背は、悪の元凶」というイメージがありますが、実は、「ほんの少し前かがみになっている姿がセクシー」と、おもっている女性は少なくありません。
今、男性の、わずかな猫背にぐっと来る女性が急増しているのです!!
ちょっぴり猫背がモテるって本当ですか?
猫背男子は、集中力がある!?

猫背というと、
- ネクラ。
- オタク。
- やる気なさそう。
- スマホの見すぎ?
- 頭はいいけど、体弱そう。
たしかに、靴をひきずるくらい前かがみになっているのはいただけません。が、ふだんは毅然とした態度の男性が、ふとしたときに見せる、うつむきがちな姿勢に惹きつけられる女性は、意外にたくさんいます。
でも、いったい、どうしてなのでしょうか?
日頃から姿勢に気をつけている人は多く、美意識の高い男性ほど、スポーツクラブで背筋を鍛えたり、整体に通ったり、いろいろ工夫していることでしょう。
そのため、いつもは「いい姿勢」をキープできていますが、仕事に集中したり、趣味に没頭してくると、本来の【猫背】が出てしまう場合も。
そんなときに、女性にとっては、よそゆき顔しか知らなかった殿方の、素の顔が垣間見られたようで、ギャップにハッとさせられるのですね。
文筆家の松浦弥太郎さんは、近著のなかで猫背に悩んで整体に行っていることを明かしていました。若い頃からずっと立ち姿に気をつけているそうですが、あるとき、整体師から、意外なことばをかけられました。
「猫背になるのは、集中力があって、一生懸命に生きているという証なのだ」と。これまで、松浦さんは、治すことばかり考えてきたそうですが、視線を変えると、こんなにも新鮮な考え方があったのかと、締めくくっていました。
日本人は猫背になるやすい骨格だった!?

欧米人やアフリカ大陸と比較しなくても、隣国、中国や韓国にくらべて、日本人は、男女ともに、骨が細く華奢な印象。
そのうえ、戦前までは着物で生活をしていました。和服というのは、世界でもまれに見るほど合理的にできている衣裳なのです。帯をしめると自然に筋肉が刺激され、正しい姿勢がとれるようになっています。
また、侍(さむらい)は、脇に刀をさすことによって重心が安定した立ち姿を維持することできますから。
もともと、前かがみで作業することが多く、猫背になりがちな日本人の生活には、着物を着て、畳の部屋で生活するスタイルにたどりついたのは、自然な成り行きだったのでしょう。
しかし、戦後になり、洋服が一般的になってらは、もう和服を日常に着ていた頃のメリットはありません。かといって、急速に筋肉が発達したり、骨格が後天的に変化することも期待できないですよね。
そう考えると、ちょっぴりうつむいたり、猫背姿に、女性が嫌悪感ではなく、むしろ母性を感じているのは、自然な成り行きなのではないでしょうか。
芸能人でいえば、豊川悦司さん、尾崎豊さん、藤原基央さん(BUMP OF CHICKEN ボーカル)などが該当します。
もちろん、オタクに見えるほど極端に姿勢が悪いのはダメですよ。健康面にもデメリットを及ぼしますし。
でも、これまでコンプレックスだったことが、見方をチェンジするだけで、ちょっぴり哀愁が漂うイイ男になるのだとしたら・・・。
ほんの少しの猫背は許容範囲にしませんか?
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有朋さやか
新聞や雑誌の読者投稿を経て、ライターに転向。現在は、短歌を紹介するエッセイや、地球環境にまつわるコラムを、多数のメディアに寄稿しています。1982年生まれ。岡山県在住。

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- ちょっぴり猫背男子がモテるって本当ですか? - 2017年7月4日
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