ダイエットをするなら知っておきたい「基礎代謝」の知識

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基礎代謝」という言葉は多くの方が聞いた事があると思います。しかし基礎代謝とは何なのか、ダイエットとどう関連があるのかいまいち分かっていない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は基礎代謝の知識やダイエットとの関わりについて紹介していこうと思います。

「基礎代謝」とは



まずは基礎代謝についての定義ですが、基礎代謝とは、人が何もしなくても消費するエネルギーのことを指します。何もしていないならエネルギーは消費しないのでは?と思う方も多いかもしれませんが、一見何もしていないように見えても体内では様々な反応が起こっています。

例えば肝臓や筋肉では、エネルギーを消費して食事から得られたグルコースをグリコーゲンという物質に変換しています。

また、神経細胞では脳からの電気刺激を伝えるためにエネルギーを使い、ナトリウムとカリウムの濃度の調節を行っています。こうしたことが円滑に行えるようにエネルギーを使って脳から命令が出され、それに従い肺や心臓がエネルギーを消費して動きます。

このように全く体を動かさなくても生命を維持するために多くのエネルギーが使われているのです。基礎代謝は一般の成人男性で1500kcal程度、一般の成人女性で1200kcalとされています。

その内訳は、肝臓が最も高く30%近くを占めています。次いで脳と筋肉がそれぞれ20%程度を占めています。人の体には他にも様々な組織がありますが、この3つの器官だけで基礎代謝の60〜70%程度を占めているのです。

基礎代謝は1日に消費するエネルギーの6割程度を占めています。多くのエネルギーが基礎代謝で消費されるので、ダイエットではよく注目されているのです。

筋肉をつければ基礎代謝は上がるのか?



基礎代謝とは、生命の維持に最低限必要なエネルギーで、その7割近くが肝臓、筋肉、脳で消費されていること、また、基礎代謝は1日の消費カロリーの6割程度を占めていることを説明してきました。

基礎代謝がそれほど大きな割合を占めているなら、それをさらに高めればダイエットに繋がるのではないか、という考えがよく見かける「基礎代謝を上げてダイエット」という考えなのです。

基礎代謝を上げる方法としてよく取り上げられるのが、筋肉を増やすことです。筋肉の量が増えれば筋肉で消費されるエネルギー量が増え、基礎代謝が上がるということが知られています。

確かに筋肉を増やしたら基礎代謝は上昇します。しかし、その量はごくわずかで、筋肉1kgを増やしても1日に13kcalしか基礎代謝が上がらないのです。筋トレをしていれば分かりますが、筋肉を1kg増やそうと思うと結構なトレーニングを積まなければなりません。それだけ頑張っても1日に13kcalしか基礎代謝を上げることができないのです。

それでは筋肉をつけて基礎代謝を上げることは無駄なのでしょうか。1日という短い期間で考えると13kcalと微小な量ですが、1ヶ月スパンで考えると約400kcalの違いとなります。1年だとその12倍の約4800kcalです。長いスパンで考えると筋肉1kgつけるだけで痩せやすい体を作れます。

また、筋肉を増やすためにはトレーニングが必要ですが、そのトレーニングの間にも体を動かすためエネルギーを消費します。筋肉をつけるという方法は基礎代謝を高めるのにも有効ですし、運動をしてエネルギー消費量を高めるという点でも有効です。

筋肉をつけることで基礎代謝は上がりますが、微小な量しか上がりません。長期的に見れば痩せやすい体、リバウンドしずらい体にはなりますが、短期的なダイエットには基礎代謝を高める方法は向かないと言えます。

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紫瞳
スポーツ栄養学、運動生理学を専攻する大学院生。筋トレやダイエットに関する情報を科学的な面から発信していきます。
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